パソコン

 パソコンを始めてから数か月が過ぎた。ちんぷんかんぷんだったが最近なんとか格好がついた。それでも世間の流れからいって約二年は出遅れた。あと何年生きるか予測がつかない。平均寿命でいえば、まだしばらくは生きて行く。余暇が増えるが、どのように“老い”と向き合うか課題となる。そこでパソコンの出番と合いなった。
 人の一生はよく砂時計にたとえられる。砂の落ち方が若いころと違い日増しに速く感じられる。浦島太郎の昔話ー。人の一生はマッチの火のように短かい。“美しさ”が視野に入るのは瞬時に過ぎない。そう解釈している。モタモタしている時間はない。充実感の究極が美に通じるのでは?
 ところで半年くらい前、僧侶兼コメディアンのポール牧さんがビルから飛び降りて自ら命を絶ちました。彼の芸、指パッチンが好きで隠れファンでした。ある意味で師匠だと思っていたので残念でした。とても大往生とはいえません。当時、テレビ番組のなかである著名なジャーナリストが次のようにコメントしました。「江藤淳氏のときも、そう思ったが、老いに至った人間は、明日、なにがしたいか、明確にできないといけません」。
 生きがいなんて高尚なもんには手が届かない。だが、パソコンはやりがい位には為りそうだ。頑張ろう。