離婚

 最近、芸能界で離婚の話題が二つあった。一般人と違ってよく目立つ。僕のような野次馬はテレビに噛り付く。退屈せずに済む。 
 萩原健一さんと横内正さんである。ショーケンのばあいは本人がテレ朝との独占インタビューに応じた。コメンテイターのなかにしれいさんが「一時期兄ちゃんだった」と言ったときは「ああそうだったなあ」と思い出した。この頃石田あゆみさんは見ないけど、どうしているのかな。街の灯りがとても綺麗なヨコハマ辺りを散策しているのかな。格さんについては、奥さんが前面に出て彼の不誠実さを糾弾している。
 人間の矛盾は最終的にお金の形をとって出てくるが、テレビで見てて「やっぱりな」とその意を強くした。自分の家庭の恥の部分を世間に晒しているが、普通は隠したがるのではないかな。芸能人だから売れるためには目立たなければと考えて、公私の区別なくテレビに出るのかな。みっともないことだが、横内さんの奥さんにしてみれば生活が困窮してくるため、背に腹は換えられないとの事情があるのかもしれない。金の切れ目が縁の切れ目などとも言うが、この言葉は果たしてどこまでが本当なのだろうか。
 ところで、何度も映画化された「無法松の一生」。主人公の富島松五郎は無学文盲の車夫で財産といえば健康な体と脚力くらいしかない。身寄りもない。最後自分が惚れた他人の奥様(寡婦)と子供のために、粉骨して稼いだ金を残して一人寂しく死んでいく。まさに男の美学、男に操というものがあるなら松五郎がそれだ。
 女性で知的な人はいくらでもいるが、筋力では男が勝る。その分男がカバーしないといけない。松五郎のような男は現実にはいないが、上述の二人の離婚報道に接してそんなことを感じた。尤も、片方の話だけでは全部を信用はできないが。