紙吹雪

 当たり馬券が紙吹雪のように舞い散り菊花賞が終った。結果は大方の予想通り強い馬が強い勝ち方をした。唯それだけ。単勝の配当は百円の元返し、何のために馬券を買ったのか分からない。ハラハラ・ドキドキした分だけ損したのか、否、楽しみ賃だったのかもしれない。テレビでは複勝の配当は出ていなかった。単勝で元返しの競馬に複勝など意味がない。最近は売り出されている馬券の種類も多い。三連単はもう宝くじと同じようだ。競馬の内容など知らなくても番号だけ合わせればいい。
 僕は競馬を遣りだして暫くしてから、それが馬券とは別物だと思うようになった。世間では味噌と糞を一緒くたにする傾向があるが、ファンには二種類ある。ほとんどが馬券派と呼ばれる人たちだが、千人に一人ロマン派がいる。尤も、はっきり区分できない両派の共通部分に僕は位置しているのだが。
 専門的なことは知らないが、馬券は売り上げの25%がピンハネされる。賞金等に15%が充てられ、10%が国庫に納付されているとのこと。パイの四分の一を始めから“搾取”されている。
 小さな政府論が盛んだ。ファンへの還元率をもっと高くしてはと、以前から言われている。JRAの頂点の人も官僚の天下りばかりの時代は終ったのではないか。