放火記者

 NHKの記者が放火で逮捕された。受信料不払いが加速しているとの背景があり、今回の事件がそれに油を注ぐ結果になると懸念されている。
 報道記者などという職業は一見カッコ良い。憧れを抱く若者も多い。過ちを犯したのは未だ若い将来ある青年だが、一生を棒に振ってしまった。一面、可哀想な気がする。評価されず悩んでいたという。だが報じられているように、仕事・職場が原因かどうかは実のところ解からない。人の心の内面は外からは窺い知れない。
 生い立ちや家庭環境はそれぞれ違っているが、一応横一線に並んで社会人としてスタートする。その際、大事なことは精神面で周囲とのバランス感覚が保てるか否かがポイントになる。その点が欠落してしまったのではないか。
 今回の事件は、人間を考えるばあいに職業が必ずしもその判断基準にはならないと教えているのではなかろうか。私は常々、人間なんてもんは神様より獣に近い存在だと思っているので別段、驚くには値しない。
 ところで、公務員で痴漢だ詐欺だと罪を犯す人もよくいるが、警視総監や警察庁長官らが報酬を返上した話などトンと聞かない。それに比べたらNHKの会長さんは偉いんじゃないの…。