負担増

 或る老人のボヤキを聞いたなどと書くと、なんと不謹慎なやつだとお叱りを受けるだろう。70歳以上の人の医療費が今の1割負担から2割になるとの話がある。それは少し言い過ぎだと思うが、政府が冥土へ行くのを少しでも早めようとしていると、嘆いている老人もいる。
 私たちの年代は3割負担である。小泉政権構造改革政策でそうなった。1割の時はお医者さんに係っても医療費がそれほど高いとは感じなかったが、3割になって流石にその負担の大きさが身に浸みている。降圧剤の服用が習慣になっている。アルコールを飲まなくなった現在、薬を止めようかとも思ったりするが、なかなか踏ん切りがつかない。数値は安定しているのだが…。歯医者さんに久しぶりに行ったときも以前より高いなあと思った。
 年末調整の時期である。書類に目を通していた家内が「配偶者控除で38万円分損をする」と言った。今年は去年ほど暮れの税金の戻り分を期待することはできない。政府が社会を効率化しようとしているので、いろんなところで節約や負担増で庶民生活は大変だ。
 英国のサッチャー政権はかつて人頭税を導入した。その政策が同政権の終焉につながっていったと記憶している。小泉政権下で新増税があるのかな。でも来年の9月まで順風満帆でいきそうだ。