団塊の世代

 私は昭和22年7月某日の生まれですので所謂「団塊の世代」の一人であります。“2007年問題”という言葉が流行っています。同世代の定年退職が始まる2007年以降に日本に起きると予想される様々な社会現象を指しています。新聞やテレビが最近、喧しく報じています。
 「日本の高度経済成長を原動力として力強く牽引してくださった方々でもあります…」こんな風に云われても何だかお尻がこそばゆくなるだけでピンときません。自分がオマンマ食べるために唯、黙々と生きて来たに過ぎません。戦後の焼け野原状態だったから、その後の日本社会に高度経済成長期が訪れたといっても、そんなことは自明の理なのであります。だれが担当しても結果は同じだったのであります。また、「経験も実力も兼ね備え、圧倒的な量であるこれらの方々をいかに地域に迎え入れる環境を作り出していくのか…」等々。私に云わせりゃ、取り上げ方がなんだかオーバーなのであります。少子化問題もそうですが、日本の将来について悲観論が多過ぎやしませんかね。
 私なんか、自分がどう歳老いていくのか常日頃、心の奥底で想像しています。心理的には文豪・谷崎潤一郎氏が描いた「老人」みたいになっていくのでしょう。まだまだバイアグラなんて云うお薬のお世話にはなりません。随分と威勢がいいから楽観的なのであります。それでは明朝、「亀がムクムクと頭を擡げてくるのを鶴首して待つ」ことにして、就寝といたします。寿社会の到来が夢のテーマになります。