ケレン味

 9月の自民党総裁選で誰が勝つのか。靖国神社参拝問題をめぐるか駆け引きが活発になっている。小泉さんは「これは(個人の)心の問題だから、人から指図はされない」といっている。私は小泉さんに賛成である。 
 さて、反対の人たちの意見。彼は高支持率に酔っており、それが国の進路を誤らせる原因になると心配している。選挙に勝つには人気が必要だが、それだけでは駄目だ。小泉さんには真剣味が欠けている。そう云えば以前、“人生いろいろ”と云って叱られた。芝居に外連(ケレン)というのがある。派手な演出・演技、はったりやごまかしを表す。無理に話を面白くさせる技術として落語にもあるらしい。小泉さんの政治の手法はまさにこれで、人気の源だという。劇場型といわれる所以かもしれない。人の生命・財産を取り扱う政治にケレン味なんて可笑しい。もっと真面目にやれと怒っている。
 私自身の話だが、“仕事中に駄洒落は止めてくれ”と注意されたことがある。本人は真剣さは決して失っていないと考えていても、周囲の人たちは必ずしもそうは理解しない。人間関係は政治のレベルでも個人の間でも難しい。