盆栽の魅力

 余暇時間が増えたら、やってみようと考えていることの一つに盆栽があります。僕は、凡才であるからして、その魅力が奈辺にあるや、いまのところはさっぱり分かりません。が、ごく単純に考えております。絵画の鑑賞もそうですが、「美しい」「格好いい」「気分が落ち着く」等、自分の心の中から自然に起きてくる、いわばその“雰囲気”みたいな気持ちを大切にしようと思っています。
 我々日本人は昔から物を小型化して、生活文化の中に採り入れるのが得意の様です。それで外貨も稼いでいます。トランジスター・ラジオ、ウォークマン、計算器等々、たくさんあります。日本民族の歴史的な観点からは、お祭りのときに担ぐ御輿があります。これは神社を小型化して、生活のなかの信仰面に採り入れているのです。これとよく似て、盆栽も日本人の持つ繊細な心の美しさを継承してきた一例ではないでしょうか。
 私は気に入った絵はがきを小さな額縁のなかに入れ、枕元や机の端に置いて自分だけで秘かに楽しんでいます。それはトイレの中にも置いてあります。盆栽ともそんな感じの関わり方になるのではないかと思っています。
 盆栽はいまや、世界中に広まっている芸術であり文化だそうです。Bonsaiが世界の共通語になりつつある一方、ミニ盆栽の愛らしさに若者の人気が集まっているといわれています。展示・発表会などを通じて友達も出来るかもしれません。楽しみです。