皇室のこと

 紀宮様のご結婚、紀子様のご懐妊などで今、日本国民の耳目は皇室に向いている。特に、女性週刊誌などの報道競争は凄まじい。また、テレビ各局の皇室についての街頭インタビューなども盛んだ。中でも、旧宮家の復活については、どうやら反対意見が多いらしい。
僕は若いころ貴族に憧れた。僕に限らず誰でもそうだと思うが、貴族的なるものは“良”なのではないか。単純に格好よくて美しいからだ。映画で有名な「ローマの休日」、若いころ観て「貴族にはとてもなれないが、新聞記者には努力すればなれるかもしれない」などと思った。欧州ハブスブルク家最後の皇女エリザベートの話も興味深かった。あと、嵯峨浩さんのお話も好きだ。幕末の皇女・和宮の政略結婚のことを数日前テレビでやっていた。
 一方、僕は作家・住井すえさんのことも知っている。天皇制は日本人のアイデンティティに関わる根本問題である。急ぐ必要はない。じっくり時間をかけて話合うべきだ。