放浪の天才画家

 先日、家内と義母が隣市で開かれていた「山下清・原画展」を観に行ってきた。この少し前、ジュディ・オングさんの版画展にも行った。二人共このような世界がお気に召しているらしい。僕も絵画鑑賞は好きなので行きたかったが公的に忙しくて、とても無理でした。 山下清さんについては、その名前と評判を始めて知ったのは小学校の4年生の時でした。昭和35年頃かな。市内のデパートで展覧会があったのを両親が食卓の話題にしていた。また、週刊誌の表紙を彼の貼絵が飾っていたとも記憶している。今、手元のチラシで彼の略歴を見てみると昭和31年に34歳で放浪生活に終止符を打ち、その後全国で展覧会が始まっているので、僕の記憶と一致する。  
 人間にとって“才能”とは何か…。小林桂樹さんや芦屋雁之助さんを通じて彼に接した時、いつもこの問題を考えさせられたのでした。