馬鹿な僕の話(その1)

 日本を代表するインテリ政治家のナンバーワンだといわれ(実際、僕もそう思うのだが)、いまや戦後史の生き証人の宮沢喜一氏。彼は、サンフランシスコ講和条約(51年)とプラザ合意(85年)を戦後の最も大きな出来事と位置付けていると何かで読んだか聞いたかした。そして、そんなに遠くない過去、テレビの時事放談で「これからの日本は従来の“和を以って尊しと為す”だけでは上手くいかなくなるのでは」と発言、首を傾げている場面を見た。聖徳太子の言葉だと思うが天皇制のことを意味しているのかな。
 ところで話は気宇壮大な空想みたいになるが、地球は太陽の光が無くなれば冷えて死んでしまう。勿論、それと同時に人間もいなくなる訳だ(戦争で全滅するかも知れないが)。それまでにまだ民族とか国家は残っているのかな。それらは永遠に続くのかな。それとも民族は融合して溶け合い、国家は消滅するのかな。昔、「世界は一つ、人類は皆兄弟姉妹」と云った大人物がいたが、あれはどういう意味だったのだろうか。
 僕がこんな取り止めの無い馬鹿な事を口走ると、家内は「そんなことより、もっと手近なことを考えなさい」と言う。
 靖国だの、ガス田だの、竹島だの深刻な政治問題だが、僕はなんだか「人間は小っぽけな存在だな」と思う時がある…。