亀田兄弟のボクシング

 誰でもそうだと思うが、そのスポーツを(若い頃に)多少なりとも経験しているとテレビ観戦する際にも力の入り方が違うのではないか。僕は18歳位の時に約1年間東京の某ジムでボクシングをやったことがある。月謝を納めての練習生だった。
 亀田兄弟は強い。女性人気も凄い。だがいろいろと批判もされている。その中で最も大きなのは「品が無い」との見方だ。辰吉丈一郎にはまだ「含羞」があったというのだ。僕がボクシングの初歩を習ったコーチの人から白井義男さんとカーン博士の話を聞いて感動したりした。その人がボクシングはノーブル・アート(高貴な芸術)と呼ばれると教えてくれた。後で英語の辞書で確認したらちゃんとそのように書いてあった。
 亀田三兄弟が世界チャンピオンになる日は近いと評論家が言っている。僕もそう思う。手に汗握ってテレビの前で興奮する。一体、彼らのボクシングのどこがノーブルなのか、心の片隅で疑問を持ちながら…。